Column
コラム
乗車券の製造設備
乗車券製造用の設備は少々特殊ですので、少しご紹介させていただきます。
チケット機
硬券乗車券専用の国産の印刷機。50年以上前の機械で、今でも現役で稼働しています。
A型(30×57.5mm)、B型(25×57.5mm)、C型(60×57.5mm)、D型(30×88mm)という3種類の硬券乗車券のサイズに合わせて、それぞれ専用の印刷機があります。金属活字を組んだ版や樹脂でつくった版をセットして活版・凸版印刷を高速で行うことができます。表面の印刷と同時に、裏面のナンバーを連番で印刷することも可能です。
プラテン(HEIDELBERG Platen)
こちらも50年以上現役で稼働し続けている印刷機。近代印刷発祥の国・ドイツのハイデルベルグ社というメーカーの活版・凸版印刷機です。乗車券専用の印刷機ではありませんが、チケット機よりも鮮明に印刷でき,ることから、絵柄の入った記念乗車券などの製造時に活躍します。
小裁機
チケット機に投入するための用紙を断裁する機械です。
通常の断裁機でも乗車券サイズに仕上げることは可能ですが、高速で大量の乗車券サイズの白紙を用意するために、昔は重宝していました。
なお、現在はその役目を終えたため、歴史的・文化的価値があるものとして鉄道博物館様へ寄贈させていただきました。
こちらが該当するニュースになります。
乗車券のこれから
交通系IC乗車券の登場以降、磁気乗車券は年々減少しており、また今後はQR乗車券、クレジットカード、顔認証、などに切り替わっていくことが予定されています。これまでの変遷と同様に、技術の進化や時代のニーズに合わせて、これからも乗車券は形を変えてゆくことでしょう。
一方で、昔ながらの硬券乗車券タイプの記念乗車券は根強い人気を誇っており、手のひらサイズの懐かしい「きっぷ」のニーズはまだまだなくなりません。
我々山口証券印刷は、後世に伝えるべき文化的価値のある硬券乗車券から、最先端の技術を活用したQR乗車券まで、時代のニーズに合わせてこれからも乗車券を作り続けます。
本コラムまとめ
★★★以下の技術にご関心のある方はぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください!★★★
・活版印刷機、凸版印刷機を使用したグッズを作りたい
・乗車券、記念乗車券のデザイン・製造を依頼したい
・QR乗車券・株主優待乗車証の導入について相談したい


